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ユースアクション新聞2023.02.26

日本での環境活動の取り組み 「第3回 関西SDGsユースアクション2021」

イベント概要
2022年7月18日(月・祝)にアドベンチャーワールド(和歌山県 白 浜 町 ) に て 、「 S D G s ア ク シ ョ ン イ ベ ン ト ~ 豊 か な 海 の 贈 り 物 ~ 」 を 開催しました。
こ ち ら の イ ベ ン ト は 、 J I C A 関 西 様 協 力 の も と「 第 3 回 関 西 S D G s ユースアクション2021」学生サポート機関部門グランプリを受賞さ れた兵庫県立伊川谷高校ボランティア部の皆様と、準グランプリを 受 賞 さ れ た ア ド ベ ン チ ャ ー ワ ー ル ド 様 が 共 同 で 開 催 し ま し た 。 また、イベントには日本環境教育フォーラム事務局長 加藤 超大様 が オ ン ラ イ ン で ご 出 演 し 、「 世 界 の 海 か ら 学 ぶ 生 物 多 様 性 」 に つ い て お話しいただきました。 今回は、イベントで人形劇「明石の海の贈り物」の上演に参加して いた兵庫県立伊川谷高校ボランティア部 8人の生徒と、講演を行った アドベンチャーワールドのイルカトレーナーの方にお話を伺いました。

兵庫県立伊川谷高校 ボランティア部について
ボランティア部の活動内容としては、劇団「神戸和の木」、NPO 法 人 「 ま ち づ く り ス ポ ッ ト 神 戸 」、 J I C A 関 西 、 コ ー プ こ う べ な ど と 連 携しながら、地域で SDGsをテーマにした人形劇の公演や難民支援 の募金活動を行っています。また市立長坂学童保育コーナーで交 流活動も行っているそうです。
S D G s 人 形 劇 「 明 石 の 海 の 贈 り 物 」は 、 明 石 の 海 を 舞 台 に 、 今 実 際に起きている海の課題を伝え、解決するために必要なアクション を伝えるストーリーを子ども達に人形劇を通して伝えていました 。 上 演 終 了 後 の 生 徒 達 は 、「 お 客 様 が 多 く て 緊 張 し ま し た が 、 子 ど もたちにSDGs についてしっかりと伝えられたので良かった」や「子 ども達の反応が良くて嬉しかった」など、達成感を口にしていま した。ボランティア部に入った動機は「将来を担う子ども達にSDGs を教えたい」「将来は人のために役立つような仕事がしたい」「ボラ ンティアと聞くとゴミ拾いなどを思い浮かべていたが、人形劇を通 してボランティア出来ることが新鮮だ」などと生徒によって様々で す が 、 そ れ ぞ れ が 活 動 に お い て やり甲 斐 や 将 来 の 展 望 を 見 出 し て 積極的に参加していました。

【 兵庫県立伊川谷高校 】ボランティア部の皆様 – – – イ ベ ン ト の 感 想 を 教 え て く だ さ い 。
・やりがいを感じて楽しかったです。
・お客様が多くて緊張しましたが、 出来ることはできたかなと思います。
・ 投 げ か け た 質 問 に 対 し て 子 ど も 達 が 反 応 し て く れ て 嬉 し か っ た で す 。
・人形劇は初めてで緊張したけれど楽しかったです。 ・1年生でこんなに大きな舞台に出ることができて嬉しいです。
––– なぜボランティア部での活動を始めたのでしょうか?
・人形劇を通してボランティアを出来るということを初めてを知ったからです。
・ 将 来 を 担 う 子 ど も 達 に S D G s を 教 え た い と 思 っ た か ら で す 。
・母国のフィリピンは貧しい国のためボランティアをしたいと思い ました。また、人の役に立てるならなんでもしたいからです。
・ 中 学 生 か ら ボ ラ ン テ ィ ア を し て い て 、 子 ど も が 好 き だ か ら で す 。
・ボランティアに興味はあったけど、する機会がなかったので ボランティア部に入部しました。
・中学での演劇部の経験を活かしたかったからです。
・人形劇を通してボランティアができるという斬新さに 魅力を感じたからです。
・子どもが好きなことと、子どもの将来のためになることに魅力を感じたからです。
––– 本活動を踏まえて将来はどのようなことに挑戦したいですか? ・将来、子どもと関わる保育園施設のボランティアも
したいと考えています。
・ボランティアを積極的に行う自信がついたので、フィリピンと日本をつなぐボランティアに参加したいです。

【アドベンチャーワールド】
イ ル カ ト レ ー ナ ー 武 藤 大 輔 さ ん

––– 高校生とコラボで開催しましたが、いかがでしたでしょうか?
・今回、高校生とコラボレーションしてSDGs のイベントを行うこ とは初めてでした。
若 い 人 が こ ん な に 取 り 組 ん で い る こ と を 身 近 で 感 じ る こ と が で きたので、動物を飼育するテーマパークという伝えやすい環境 下にある私 たちが、引っ張って 頑張っていかないといけ ないと 感じました。
––– 実際 にトレーナーとして海の環境を守らないといけないと 感じる出来事は ありますか?
・飼育動物の観察をしながら、野生動物の暮らしに人間の生活が ど の よ う な 影 響 を 与 え て い る か に つ い て 、よ く 考 え ま す 。 例えば、イルカを飼育しているプールにおもちゃを入れると、 噛んだり体に当てて無邪気に遊んだりすることが多いです。 しかしこれは裏を返すと、今回取り上げた海洋プラスチックゴ ミ は 海 に 暮 ら す 生 き 物 た ち に と っ て「 遊 び 道 具 」や「 餌 」に な っ てしまう可能性があるということがわかります。
飼育をしている中で、このような想像に繋がる出来事は結構あっ て、その度に海の環境を守らねばと強く思います。
––– 今回のようなイベントで、一般のお客様に向けて何を伝えたい ですか?
・専門的な知識の共有ではなく、みんなの身近にあることが「これもSDGs なんだ」と思うように、来園して楽しんでもらったこと が、実は SDGs に繋がっているアクションなんだと気づいても らうきっかけを作ることが大切だと思います。
––– 読者へメッセージをお願いいたします。・自然や動物たちのこと、そして「未来」についても考える機会にしてもらえたら嬉しいです。