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ユースアクション新聞2022.07.05

廃棄ロウソクのアップサイクルからはじめる神戸のフューチャー・デザイン

商業科 3 年生の小川さん・志儀さん・河野さ ん・鈴木さん・八尾さんは、「住み続けられ るまちづくり」目指した地域の魅力づくりを 研究しています。地域の資源である寺社に 着目すると廃棄ロウソク問題があることに 気づきました。これを解決しようと、地域の 子どもを対象にしたアップ サイクルワーク ショップを企画し、そこで作ったキャンドル を再び寺社(神戸市・須磨寺)で灯す「キャ ンドルナイト」を開催しました。神戸の魅力 を発信する場として寺社に新しい価値を生 み出し、高校生がまちづくりの主体となり、
神戸のフューチャー・デザインとして継続してい くことを目指しています。今回は、志儀さんと河 野さんにお話を伺いました。


––– 活動を始めたきっかけはなんですか?

志儀さん 学校の課題研究で、神戸の街を持続 可能にするにはどうすればいいかと考えた時に、 五人の中にお寺めぐりが好きな子がいたので、 寺社に関する取り組みをしようと決めました。

河野さん 調べていくうちに、後継者不足や空 き寺問題が深刻化していることが分かりました。寺社だけでなく夏祭りなどのイベントまでなく なって、地域の魅力がなくなるのは悲しいなと 感じ、なんとか解決しようと活動を始めました。

––– 活動を通してみなさんの中での変化や得られ た気づきがあれば教えてください。

志儀さん アイデアを出してから実施するまで の4ヶ月間、周りの人を頼る大切さや、問題解決 力が身についたと思います。

河野さん 特に、限られた時間の中でキャンド ルを固めるのが難しく、それでも放課後にみん なで残っていろんな方法を試し、良いやり方を 見つけられました。

志儀さん 迎えたイベント当日では、手順をわ かりやすく子どもたちに伝えるなど、コミュニ ケーション能力が鍛えられました。

河野さん イベント参加者の中に私たちの活動 をきっかけに SDGs を知った方がいて、活動して いて良かったと思いました。準備している段階 では「周りから見てちゃんと成り立っているの か」という不安がありましたが、参加者アンケー トで意見をもらえて、「これはいける」と思える ようになりました。

志儀さん 私も初めは「この企画は本当に成功 するのか」と思うこともありましたが、ワーク ショップで子どもたちが楽しそうにしているの を見て、自分たちの取り組みに自信を持てるよ うになりました。

––– 企業や寺社の方とはどう連携しましたか?

志儀さん 開催場所を貸してもらうために、「ブ ランチ神戸学園都市」の方や須磨寺の副住職さ んへ 企画のプレゼンテーションしたのですが、
「ぜひやりましょう」と言ってもらえた時は嬉し かったです。また、最初はキャンドルナイト運 営のノウハウが分からなかったのですが、「キャ ンドルナイト実行委員会のほうき星」さんが須 磨離宮公園でキャンドルナイトのイベントをし ているのをSNSで偶然知り、こちらから連絡を取 り、イベント運営の手順を教えてもらいました。
「ほうき星 」さんはより参加者が楽しめるように イベントを作っているのだなと改めて感心しま した。


––– 読者の方々に向けて、河野さんと志儀さんか らメッセージをどうぞ!

河野さん 周りにある小さい問題を見つけ、何 かしらアクションを自分で起こすのが大事だと 思います。周りの人からアドバイスをもらいな がら、いろんな人と協力して頑張ってください!

志儀さん 私たちの班も興味のあるものから企 画を始めたので、まずは自分の好きなものから SDGsのアクションを始めてみてはどうでしょうか。